屋上から飛び降りるスピードで

単純に呼吸をしただけなのに息が白くて、ここまで季節が過ぎてしまったという事実に身震いした。 

先週の今日、10月13日は銀杏BOYZ日本武道館の公演を観に、九段下まで訪れていた。限りなく現実に近い会話を交わしていた昼間が、新幹線の車窓からの景色が目まぐるしく変わっていく間に、幻だったとも錯覚させた。

ライブのレポートは私はあまり上手ではないので書くのは怖気付くが、音楽ニュースの通りの、あの景色をみてきた。何より、ナイトライダーが聴けたのが私にとって救いだった。

刹那を生きる峯田は、それを42.195kmを走らなくてはいけないランナーなのにまるで僕は、100m走の勢いで日々を駆けている、駆けなくてはいけなかった、それしか出来なかったと言っていた。

 

死に急ぐのではなく生き急ぐのさ

 

確かに彼は、それを体現していた

ひとりぼっちの部屋でカーテンを眺めているだけの生活、薄暗い部屋で呼吸をしている私を42.195kmを100m走の速さで連れ出してくれるのはいつでも銀杏BOYZだけだった。

暗い高速バスの中で街灯しか視界に入らない景色を見ながら聴いた、光

真夜中に走りながら聴いていた、ボーイズオンザラン

赤の炎から青の炎へ変わった貴方は、静かに燃えている貴方は、腐り始めた10代を光へ連れ出してくれた、少なくともそう思っている。

 

 

 

 

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夜中は、次の日始発で帰る為に適当なファミレスで夜が明けるまで酒を飲んだり、時間を過ごした。閉店した中華料理屋のメニューを見て、ああだこうだ言ったり、水たまりに足を浸さずに走ったり、あれはあれでとても楽しかったな。わからない20歳がもう直ぐ終わる